埼玉県越谷市を中心に活動している1979年に設立された越谷FC。
チームデータ及び山本寛也コーチのインタビューをご覧ください。

目次

• 1 チームデータ
• 2 指導者インタビュー
  • 2.1 選手歴・指導歴
  • 2.2 指導する上で心掛けていること
  • 2.3 重点的に教えていること
  • 2.4 井口司監督に関して
  • 2.5 小学生の間に身につけておいたほうがいいこ
  • 2.6 反抗期を迎える子供との関わりかた
  • 2.7 中学３年間で伸びる子の特徴
  • 2.8 チーム選びに関して
  • 2.9 好きなサッカー選手
  • 2.10 今後の目標
  • 2.11 昌平高校に関して【番外編】

チームデータ

⚽️基本情報

【住所】
埼玉県越谷市弥栄町3-43-129
【練習場所】
越谷流通グランド
【練習日時】
＜U15＞
(火・水・金)18時～20時
(土・日・祝)練習試合、大会等
＜U14＞
(火・水・金)18時～20時
(土・日・祝)練習試合、大会等
＜U13＞
(火・水・金)18時～20時
(土・日・祝)練習試合、大会等
【人数】68名
【設立年】1979年
【電話番号】048-963-8109
【チームホームページ】
https://www.koshigaya-fc.com/

⚽️費用

【入会金】5,000円
【年間費】お問い合わせください
【月謝】9,000円
【ユニフォーム代】お問い合わせください
【父母会】
入会金（一家庭）：1,000円
月額会費（一家庭）：1,000円
【合宿費】お問い合わせください
【初年度】お問い合わせください
【2年目】お問い合わせください

⚽️チームスタッフ

【監督】井口 司
(選手歴)
1.古河第一高校
2.中央大学サッカー部
3.読売クラブ(現 東京ヴェルディ)
4.住友金属(現 鹿島アントラーズ) 
(指導歴)
1.越谷FC

【コーチ】小野 貴弘
 (選手歴)
1.越谷FC
2.浦和学院
3.越谷FCトップチーム

【コーチ】榎本 稔洋
(選手歴)
1.越谷FC
2.武南高校

【コーチ】河野 翔
(選手歴)
1.越谷FC
2.越谷西高校

【コーチ】矢澤 開
(選手歴)
1.越谷FC
2.前橋育英高校

【コーチ】池上 徹
(選手歴)
1.ジェフ千葉ジュニアユース
2.佐野日大高校

【コーチ】山本 寛也
(選手歴)
1.越谷FC
2.昌平高校

⚽️大会実績

1993年第8回日本クラブジュニアユース 
サッカー選手権埼玉県大会優勝
クラブ初の全国大会出場権を獲得 

1995年第10回日本クラブジュニアユース
関東大会4位
全国大会出場権を獲得

⚽️進路

【県立】
浦和南高校
市立浦和高校
浦和西高校
浦和東高校
越谷西高校
大宮南高校
大宮東高校
川口北高校
春日部東高校
三郷北高校 

【私立】
昌平高校
武南高校
西武台
国際学院高校
花咲徳栄高校 

【県外】
前橋育英高校
佐野日大高校
米子北高校
駒澤高校
関東第一高校

指導者インタビュー

選手権優勝経験もあり、読売クラブから住友金属サッカー部に入部しジーコと一緒にプレーしていた井口司監督が率いる越谷FC。
本日は昌平高校のOB山本寛也コーチにインタビューを敢行しました。
技術的だけではなく、『勝つために一番の最善策を取れる選手』を育てたいという山本コーチ。
そんな山本コーチのサッカー観・指導論をご覧ください。

小倉

本日はお忙しいところお時間を頂きましてありがとうございます！
チームのことや山本さんのことを色々とお聞かせ頂ければと思いますので、宜しくお願いします。

こちらこそ宜しくお願いします。

山本寛也コーチ

選手歴・指導歴

小倉

まずは選手歴からお伺いしてもよろしいですか？

小学2年生からサッカーを始めて高校3年生まで続けました。

山本寛也コーチ

小倉

ちなみに高校はどちらですか？

昌平高校です。

山本寛也コーチ

小倉

おお、凄いですね。
昌平高校の試合はわりと見てきているんですけど、どちらの世代ですか？

今23歳の世代です。

山本寛也コーチ

小倉

そうなると針谷岳晃選手や松本泰志選手よりは上ですよね？
※針ヶ谷岳晃選手（現：ジュビロ磐田）、松本泰志選手（現：サンフレッチェ広島）

そうですね、あの2人の2つ上です。

山本寛也コーチ

小倉

それだと野村祐一朗君とか和田幹大君がいた年代ですね。

そうです、そうです。
詳しいですね(笑)

山本寛也コーチ

小倉

今もですけど、選手権の予選だけではなくて、時間があればリーグ戦なんかも観に行ったりしているので。
すみません、話が脱線してしまいまして。
指導者のご経験としてはいかがでしょうか？

大学1年生のときから越谷FCで指導をしています。

山本寛也コーチ

小倉

OBでいらっしゃいますか？

はい。
小学2年生からジュニアユースまで越谷FCでプレーしていました。

山本寛也コーチ

指導する上で心掛けていること

小倉

指導する上で心がけていることはありますか？

自主性を求めて、強制しないっていうことですかね。
ゆくゆくはアップから試合が終わるところまで自分たちでできるようになって、僕はベンチに座っているだけってなったら良いですよね(笑)

山本寛也コーチ

小倉

(笑)
現状はいかがですか？

流れが悪いときにも選手たちで話し合って解決ができてきて、それが結果にも繋がってきていますし、最近保護者の方々からも、「外から見ていても楽しんでサッカーをしている感じがするので応援したくなる」って言ってもらえたので、徐々に理想に近付いてきているのかなと思います。

山本寛也コーチ

小倉

もうすぐですね、最終系は（笑）

そうですね。
どの年代でも自主性を持つことができるようになって、それが越谷FCの伝統になると良いですよね。

山本寛也コーチ

重点的に教えていること

小倉

重点的に教えていることって何かありますか？

基礎的な個人の技術がないと組織としても崩れてしまうので、「止める・蹴る」の基礎的なことですね。

山本寛也コーチ

小倉

たしかに。
何事も基本が大切ですよね。
ちなみに、選手として、こうなってほしいという理想像はありますか？

それは、勝つために一番の最善策を取れる選手でしょうか。
例えば、ドリブルだけとか、パスだけとか、ボールポゼッションをするとか、そういうのではなくて、対戦相手とかその日のビッチ状況、試合の流れなんかによって、プレーを変える事ができるような選手を育てたいですね。

山本寛也コーチ

井口司監督に関して

小倉

井口監督って、輝かしいご経歴ですけど、どのような監督だったのでしょうか？
※古河一高校時代に選手権優勝。読売クラブから住友金属サッカー部に入部しジーコと一緒にプレーした経験もあり

昔から口数が少なくて、見ていないようで実は見ていてくれるタイプの監督でしたね。
ただ、一発怒るときは怖かったですけど（笑）

山本寛也コーチ

小倉

昔の父親タイプですね（笑）

はい。
あと、自分が年齢を重ねてサッカーがちょっとずつ分かってくると、昔監督が言っていた事ってこういうことだったんだって後から気付いたんですけど、でも監督は中学年代から理解できないと一流の選手になれないぞってずっと言っていて。
だから僕は一流になれなかったんでしょうね（笑）

山本寛也コーチ

小倉

監督は気付かれてたんですかね？

もちろん。
監督自身は中学時代で気付いて自分自身でトレーニングまでしてたって言っていたんで、やっぱりそういう人間が全国で優勝して、今でいうプロのカテゴリーでプレーできる選手になるんでしょうね。

山本寛也コーチ

小倉

たしかに。
井口監督の指導方法はいかがですか？

細部にこだわるタイプで、僕が教わっていたときは、キックのコントロールからバックヘッド一つ取っても徹底的に練習をさせられましたよね。
でも、そういう場面って必ず実際の試合で出てくるじゃないですか？
しかも大事な場面で。

山本寛也コーチ

小倉

たしかに。
たった一つのワンプレーで命運が分かれるときがありますもんね。

はい。
ただ、そういう練習ってやってる側からしたら、つまらないんですけどね（笑）
ただ、後から感謝するときが来るんですよ。
やっておいて良かったなって。

山本寛也コーチ

小学生の間に身につけておいたほうがいいこ

小倉

小学生の間に身に付けておいたほうがいいことって何かありますか？

基礎的なことももちろんそうですけど、「自分で考えて自分で判断できる」ということも身に付けたほうが良いと思います。
自分の選択したプレーの理由や意見が述べられないと、なんでミスしたのかも理解できないですし、怒られている理由も分からないじゃないですか？

山本寛也コーチ

小倉

たしかに。
言われた通りにしか動けなくなってもしまいますしね。

そうなんですよ。
だから、間違ってもいいんですけど、考えることが癖になると良いですよね。

山本寛也コーチ

小倉

自分で考えられるようになると、どの指導者にもアジャストできるようになりますもんね。

正にそうなんですよ。
高校に進学するときも、ある程度どういうサッカーをやっているか調べてから進学するとは思うんですけど、ただ監督が変わったら１８０度サッカーが変わる可能性もありますし、自分がやりたいサッカースタイルの学校に進学できるとも限らないので、どのサッカースタイルでも、どの監督でも選ばれる選手になるためにも自分の頭で考えられるというのは大切だと思います。

山本寛也コーチ

反抗期を迎える子供との関わりかた

小倉

中学生ってちょうど反抗期を迎える年代だと思うんですけど、まだお若いのでご自身はこういう風に接してほしかったという視点でも良いんですけど、どう接したらいいと思いますか？

うちの家庭は何でもやらせてくれるというか、良い意味での放任主義でしたね。

山本寛也コーチ

小倉

子供の成長を考えるとそれが一番ですよね。

そうだと思います。
うちのチームは、今日なんかもそうなんですけど、試合のときは「現地集合・現地解散」なんで、親に送り迎えしてもらうのも自由ですし、友達と電車・バスを使って来るのも自由ですし、そういった部分では、自立を促せる環境だと思います。

山本寛也コーチ

小倉

そうなんですね。
たしかに今はスマホもありますし、移動方法は調べられますもんね。

はい。
なんでも自分でやると知識もそうですけど、自然といろいろなことが身に付くじゃないですか。

山本寛也コーチ

小倉

たしかに。

ここは歩ける距離だからジュースを買うために歩こうとか（笑）
こういうのもサッカーに必要なずる賢さに繋がってくるのではないのかなって思います。

山本寛也コーチ

中学３年間で伸びる子の特徴

小倉

中学３年間で伸びる子・成長する子に共通点はありますか？

個人的にはレギュラーではなくても良いので、高いレベルの集団に属してプレーする子は伸びるんじゃないかなって思います。

山本寛也コーチ

小倉

海外組の選手も言ってますもんね。
例え試合に出られなくても海外に出たほうが伸びるって。

はい。
僕も昌平高校時代はレギュラーではなかったですけど、確実に自分自身がうまくなったって自信を持って言えますし、全国のてっぺんを取るっていう目的でやっているチームと、そうではないチームでプレーするのでは、成長の角度が違うのかなって思います。

山本寛也コーチ

小倉

たしかに、仰るとおりですね。

ただ、誤解しないでいただきたいのは、これは自分の性格としてはそっちのほうが良かったっていうことで、試合に出て、中心選手としてプレーしないとモチベーションを保てない選手もいると思うので、そこは個々人の性格も加味して考えたほうが良いと思います。

山本寛也コーチ

チーム選びに関して

小倉

今埼玉県内だけでもジュニアユースのチーム数って９０チーム以上ありますけど、どのような観点でチームは選んだほうがいいと思いますか？
先ほどの回答で「強豪チームを選ぶ」という答えが出ているかもしれませんけど（笑）

それでは、もう一つ別の観点で（笑）
サッカーを辞めちゃうのが1番良くないと思うんですよ。
なので、例えば大人数いるチームに入って、競争してレギュラーを掴むのが性格的に苦手な子であれば、人数が少なくてのびのびプレーできるチームの方が良いと思いますし、逆にのびのびしすぎてしまうとつまらなくなってしまう子は、ある程度強豪チームに入ったほうが良いと思うので、「サッカーがつまらなくならずに、辞めたくならない」という観点で選ぶのもおすすめです。

山本寛也コーチ

好きなサッカー選手

小倉

箸休め的な質問になるんですけど、好きなサッカー選手っていますか？

マンUが好きだったっていうのもあるんですけど、元イングランド代表のスコールズですね。

山本寛也コーチ

小倉

どういったところが好きなんですか？

繊細なロングパスを通せる反面、危険なタックルで一発退場になってしまうギャップが好きでしたね。

山本寛也コーチ

小倉

ギャップ萌えですね（笑）

ロングパスを通せるというのは違いますけど、自分自身も熱いプレースタイルで、ちょっと血走ってファルをもらってしまうこともあったんですけど、ただその熱さがチームに及ぼす影響って大きいじゃないですか？

山本寛也コーチ

小倉

はい、士気も高まりますしね。

今後の目標

小倉

最後に今後の目標をお伺いしてもよろしいでしょうか？

チームとして価値を高めるには、結果を出すのが１番手っ取り早いと思いますので、所属しているリーグのカテゴリーを上げたり、毎年コンスタントに結果を出せるようにして、多くの子供たちから越谷FCでプレーしたい・入りたいって思ってもらえるチームにすることが今後の目標です。

山本寛也コーチ

小倉

ぜひぜひ、頑張ってください。
陰ながら応援しています！

ありがとうございます。
越谷FCの歴史の中でも、自分と同じ年齢や一つ二つ上とかの若いコーチ陣も増えてきていますし、ジェフユナイテッド市原・千葉でプレーをいていた方が小学生を教えていて、そういう子を中学生年代で受け取るという流れができているので、期待して頂ければと思います。

山本寛也コーチ

昌平高校に関して【番外編】

小倉

率直な質問ですが、どうして昌平を選ばれたんですか？

僕が入学するときはまだ全国大会にも出場したことなかったですし、そこまで強くなかったんですよ。

山本寛也コーチ

小倉

たしかに。
選手権に初出場したのは山本さんの高校3年生生の代ですもんね。

はい。
でも、行ったらびっくりですよね。
練習初日にベスト8レベルのチームじゃないなって思いました（笑）

山本寛也コーチ

小倉

どんなところからそう感じたんですか？

シュート練習もそうですし、ポゼッションの練習もそうですし、本当にひとつひとつのプレーに驚かされることが多かったですね。

山本寛也コーチ

小倉

なるほど、野村祐一朗君もうまかったですか？

びっくりしましたよね。
普段のシュート練習から規格外というか、ボールを蹴る音もそうですけど、本当にゴールネットが破けるのかなっていうくらいの強さで蹴り込んでましたし、選手権出場を決定付ける決勝戦のオーバーヘッドのゴールも普段から似たようなプレーをしていたので、会場は湧きましたけど、みんなそこまで驚いてなかったですからね（笑）

山本寛也コーチ

小倉

そうだったんですね。
僕は現地で観戦していましたけど、衝撃を受けました（笑）
和田幹大君もですけど、どうしてプロに行かなかったんですかね？

高校のときから受けには行ってましたけどね。
インターハイに出場している・していないとか、タイミングとかプロになるにはいろいろな要素が必要なんでしょうね。

山本寛也コーチ

小倉

なるほど。
ちなみに、松本泰志君や針ヶ谷岳晃君はどうでしたか？

松本は最初は頑張る選手っていうイメージたけで、まさかJリーガーになって、日本代表になるなんて思ってなかったですね。

山本寛也コーチ

小倉

そうだぅたんですね。
でも、東京オリンピックにも選ばれそうですよね。

そうですね。
ご飯に連れていって良かったなって思います（笑）
ちゃんとサインもらいましたし。

山本寛也コーチ

小倉

性格的にはどうなんですか？我が強い感じですか？

いえいえ。
奥底のプライドは高いかもしれませんけど、そこまでエゴイストな性格ではないですよ。
高校のときも、3年生のためにがむしゃらに走る良い1年生って感じでしたから。

山本寛也コーチ

小倉

針ヶ谷岳晃君なんかはどうなんですか？

あいつはキックもタッチも天才的ですよね。
ただ、性格は生意気で、先輩のことを舐めてる感じなんですけど、懐に入るのがうまくて誰にでも気に入られるタイプだったと思います。
その部分は松本も持っていたと思いますけど。

山本寛也コーチ

小倉

そうなんですね。
針ヶ谷君は中村俊輔選手にも可愛がられてたって聞きますもんね。
それにしても、あんなに小さいのに凄いですよね。

本当に食べないですからね。
寿司を食べに行ってもずっと寿司じゃないフライドポテトを食べたり、コーラばっかり飲んだりしていて、本当こいつプロ行くのかなって思ってましたけど（笑）
それでもプロまで到達したっていうのは、本当に天才的なうまさがあったからなのかなって思います。

山本寛也コーチ

小倉

努力型ではなくて、天才肌なんですね。

努力型の面もありますよ。
キックの練習ってなったら、ずっとやり続けるし、フリーキックとかコーナーキックのこだわりは強かったですよ。

山本寛也コーチ

小倉

インターハイでもコーナーキックを直接2本も決めてますもんね。

はい。
そういう個を許してくれるというか、わりと自由な感じの高校でしたね。

山本寛也コーチ

小倉

LAVIDAとも繋がりがあったりはしますか？
※昌平高校関係のジュニアユースチーム

そうですね。
今年もLAVIDAと試合しましたけど、教わっていたコーチが反対側のベンチにいて戦うのも良い経験だなと思いますし、たまに連絡してもらって、指導者としての話もしてもらえるので、そういうのは縁というかOBで良かったなって思います。

山本寛也コーチ

小倉

良い繋がりですね。
僕の興味本位でチーム紹介とは関係ない話までお聞かせいただきありがとうございました。
また、本日は試合の合間にも関わらず、お時間をいただきまして、ありがとうございました。

いえいえ。
こちらこそありがとうございました。

山本寛也コーチ

＜後記＞
・監督の井口様とは山本様のインタビュー終了後に少しお話をすることができました。
その際に、「プロサッカー選手になる子供は何が違うのか？」という質問したところ、万能な上にスペシャルな部分を持っている点が違うという回答をいただきました。
あと１個・２個あればプロになれるのにな…と思うこともしばしばとのこと。
プロになるためには何かスペシャルな部分が一つでもあれば良い思いがちですが、当然バランスも大切なんですね。
また、同じ会場にいらっしゃった他チームの監督さんにも、「インタビューを受けるように」言っていただいたりと、本当にありがとうございまいした（笑）
※おかげさまで、そちらのチームのインタビューも無事取れました!!