⚽️戦績

～16期生～
リーグ戦神奈川県1部：9位
CJYクラブユース神奈川：3位
※クラブユース関東大会ベスト32
インターシティカップEAST 初出場
※下位トーナメント優勝
高円宮杯神奈川大会：準優勝
※高円宮杯関東大会出場 1回戦敗退

～15期生～
リーグ戦神奈川県2部：優勝
クラブユース神奈川：3位
※クラブユース関東大会出場
高円宮杯神奈川：優勝
※高円宮杯関東大会出場

～14期生～
リーグ戦神奈川県1部：7位
クラブユース神奈川：ベスト32
高円宮杯神奈川：ベスト32

～13期生～
リーグ戦神奈川県1部：9位
※コロナウイルス蔓延の為昇降格無し
クラブユース神奈川開催無し
※コロナウイルス蔓延の為
高円宮杯神奈川ブロック：優勝　
※高円宮杯関東大会出場

～12期生～
クラブユース選手権：第9位
※関東大会出場
高円宮杯：第4位
県1部リーグ：第5位

～11期生～
クラブユース選手権：優勝
※関東大会出場
横浜市長旗杯 優勝
高円宮杯：スキップ出場
※関東大会出場
県1部リーグ：第3位

～10期生～
クラブユース選手権：第1シード初戦敗退
高円宮杯：準優勝 関東大会出場
県1部リーグ：第4位
※TOPリーグから名称変更

～9期生～
クラブユース選手権：第1シード初戦敗退
高円宮杯：優勝 関東大会出場
TOPリーグ：第4位

～8期生～
クラブユース選手権：ベスト8 
※関東大会出場
高円宮杯：スキップ出場 関東大会出場
TOPリーグ：優勝
※関東リーグ参入戦出場

～7期生～
クラブユース選手権：準優勝
※関東大会出場
高円宮杯：第3位 関東大会ベスト32
TOPリーグ：第2位

～6期生～
クラブユース選手権：準優勝
※関東大会出場
高円宮杯：ベスト16
TOPリーグ：第3位

～5期生～
クラブユース選手権：第3位
※関東大会ベスト32
高円宮杯：第3位
※関東大会ベスト12
TOPリーグ：第3位

～4期生～
クラブユース選手権：ベスト16
高円宮杯：優勝 関東大会ベスト32
TOPリーグ昇格

～3期生～
クラブユース選手権：ベスト8
※関東大会ベスト32
高円宮杯：優勝 関東大会出場

～2期生～
神奈川県クラブユース選手権：第4位
※関東大会出場
神奈川県高円宮杯：ベスト16

～1期生～
わずか5人からスタート
U14リーグ（旧かもめリーグ）優勝
高円宮杯ベスト16

指導者インタビュー

神奈川県横浜市に2004年に設立された大豆戸FC
人作り、場作り、夢作りを大切にし、子どもたちが自主的に判断し、選択できる「余白」を残すことを意識されているそうです。
また、代表の末本亮太さんは、「サッカー少年の親になる！」という書籍の監修をされています。
今回は末本代表に、チームについてやサッカー観・指導論についてお話を伺いました。

⚽️インタビュー音声

小倉

本日はお忙しいところお時間を頂きましてありがとうございます！
チームのことや末本さんのことを色々とお聞かせ頂ければと思いますので、宜しくお願いします。

こちらこそ宜しくお願いします！

末本亮太代表

選手歴・指導歴

小倉

末本さんのサッカー歴についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

サッカーを始めたのは小学校6年生のときですね。
当時、僕らのクラスはちょっと荒れていて、そこに新しく赴任してきた先生が、小学校でサッカーチームを作っていた先生だったんです。

末本亮太代表

小倉

そうだったんですね。

僕らは当時、野球とかソフトボールをやっていたんですけど、その先生に「チームを作るからみんな参加しろ！」みたいな感じで巻き込まれて。
でも、やってみたらすごく楽しくて、そこからサッカーにのめり込んでいきました。

末本亮太代表

小倉

中学ではいかがですか？

地元の公立中学のサッカー部に入りました。
ただ、当時は専門の先生がいなくて、ラグビー部の新任の先生が顧問だったんです。
だから、部活以外の時間で仲間と自主的に練習するのが楽しくて、そこで技術を磨いた感じです。

末本亮太代表

小倉

高校時代はいかがでしょうか？

横浜翠嵐高校のサッカー部に入ったんですが、当時、たまたま上手い選手が集まっていたんです。
僕らの代は「奇跡の世代」って言われていて、県大会でベスト16まで進出して、当時の高校の歴史を変える結果だったと思います。

末本亮太代表

小倉

末本さんはポジションはどちらをやられていたんですか？

ポジションは中盤の底、ボランチで、自由な発想で好き勝手にプレーするタイプでした(笑)

末本亮太代表

小倉

大学は早稲田大学に進学されてますよね？

はい。ただ、大学ではサッカー部には入らなかったです。
高校まで、ある意味「やらされるサッカー」というか、走るばかりのサッカーにちょっと疲れてしまって、もっと自由にサッカーがしたいなと思って、同好会に入りました。

末本亮太代表

小倉

そうなると、サッカーとは趣味に近い関わりになったんですか？

それが、サッカーが好きなメンバーが集まっていたので、かなり本格的に活動をしていて、大会で優勝したり、同好会の日本代表みたいな選抜チームで韓国遠征に行ったりもしていました。

末本亮太代表

小倉

かなり本格的だったんですね。

自分たちで考えてうまくなろうというメンバーが集まっていたので、結果的に本格的にサッカーに関わっていました。

末本亮太代表

小倉

指導者になる経緯をお伺いしてもよろしいでしょうか。

昔から人に教えることには興味があったので、高校卒業後に練習を見に行くことから始まりました。
大学に入ってからは、自分が小学生の頃にいたチームの手伝いに行くようになって、大学3年生くらいのときには、大豆戸FCに携わっていた高校の親友から、「手伝いに来てくれ」と誘われて、それからが本格的な指導の始まりです。

末本亮太代表

小倉

早くから指導には携わられたんですね。

そうですね。
ただ、一度離れた時期はありますが。

末本亮太代表

小倉

一度離れたのは就職のためですか？

そうです。
親から「一度社会に出て、それでもサッカーがやりたいならその後でも遅くないのでは？」とアドバイスを受け、就職して、クラブが法人化し環境が整ったタイミングで前の代表に声をかけてもらい、戻ってきました。

末本亮太代表

小倉

戻ってきてからはどれくらいになりますか？

28歳で戻ってきてから、もう17、18年になりますね。(2024年現在)

末本亮太代表

チームビジョン

小倉

チームビジョンをお伺いできますか？

スタッフで大事にしているのは「人作り」「場作り」「夢作り」の3つです。
サッカーを教えるのはもちろんですが、子供たちの夢を応援することを常に意識しています。
サッカーに限らず、目標を達成できる環境を用意すること、サッカー選手としてだけでなく、人間として成長できるような基盤を、中学生年代で作っていくことを重視しています。

末本亮太代表

指導をする上で心掛けていること

小倉

末本さんが指導で心がけていることはありますか？

一方的な指導にならないように、余白を残すこと、つまり、子供たちが自分で考え、判断する余地を与えることを大切にしています。
私自身、そういった環境で育ってきたので、ガチガチに教え込むのではなく、「最後は自分でやっていいんだぞ」という部分を残してあげたいと思っています。

末本亮太代表

小倉

自分の頭で考えることが大切なんですね。

そうですね。
感性というか、感覚的なもの、ふと感じるものを大切にしてほしいです。
ピッチの中にはそういったものがたくさん落ちていて、サッカーを通してそれを感じ取れるようにすることで、生きる力にも繋がると思っているので。

末本亮太代表

中学3年間で学んでほしいこと

小倉

サッカー面では、中学の3年間で何を学んでほしいと思っていますか？

ある程度の技術はしっかり習得してほしいです。
そして、グループ、つまり2人、3人、4人、そしてチーム全体での連携を理解し、高校年代でさらに磨いていけるようにしたいと思っています。
それに加えて、周りを気遣える、感じ取れる選手を育てたいと思っています。

末本亮太代表

進学のサポートに関して

小倉

高校の進学に関して、サポートしていることはありますか？

進学のサポートには力を入れています。
親しい高校には早い段階から選手を見てもらい、様々な選択肢を与えられるように環境を整えています。
また、先生たちとのコミュニケーションや、試合観戦、卒業生の追跡調査なども行い、得られたフィードバックを今の選手たちに活かすようにしています。

末本亮太代表

小倉

県内と県外では、どちらに進学するケースが多いですか？

県内が多いですね。
神奈川の私立（7割）や、公立高校（2割）、Jリーグの下部組織（ユース）（少ない）に進む子が多いです。

末本亮太代表

保護者へのアドバイス

小倉

「サッカー少年の親になる」という本を監修されていますが、保護者が子供と関わる際に気を付けるべきこと等、アドバイスはありますか？

小学生と中学生では関わり方が変わると思います。
中学生になると、子供は家で話さなくなることも多くなるので、保護者と指導者がコミュニケーションを取りながら、多角的に子供に関わっていくことが大切になってきます。
保護者と指導者が、それぞれの立場で関われない部分があるので、良い距離感で連携していくことが重要だと思います。

末本亮太代表

小倉

中学生になると反抗期を迎えるので、関わり方が難しそうですね。

教科書的な関わり方ではなく、それぞれの家庭に合った関わり方を構築していくことが大切で、親がこうあるべきだと決めつけるのではなく、子供の反応を見ながら伝え方を工夫するなど、試行錯誤していくことが重要だと思います。

末本亮太代表

小倉

子供によって性格も違いますし、子育てに関しても余白を残すことが大切なのかもしれませんね。

最近は親御さんの愛情が強いように感じることもあるので、良い方向に行けば良いですが、過干渉にならないように気を付けてほしいです。

末本亮太代表

小倉

保護者と指導者の方々で話す機会はありますか？

懇親会を年に1回開催しています。
それ以外でも、選手選考があるので、特定の親御さんとばかり話すのは難しい部分もありますが、試合会場などで立ち話をする機会も大切にしています。

末本亮太代表

レギュラーとサブ組に関して

小倉

選手選考でレギュラーとそうでない選手が出てくると思いますが、サブの選手へのフォローはどうされていますか？

うちは1学年32人前後ですが、Aチーム、Bチームで指導者を分けて配置し、少人数で指導することで、目が行き届くようにしています。
30人以上を1人で見るチームも多いですが、やはり適切な人数で見ることは大切だと思います。
また、選手の入れ替えは常に行っていますし、トーナメントなどではAチーム・Bチーム関係なく、メンバーを組むこともあります。

末本亮太代表

プロになる選手の特徴

小倉

プロの選手を輩出されていますが、プロになる選手に見られる特徴や共通点はありますか？

指導者の力だけが重要だとは思いません。
プロになるまでには多くの指導者に関わり、様々な環境でサッカーに取り組んでいるので、どの指導者に関わったからプロになった、というのはないと思っています。
それなので、自立していて、自分をしっかり持って、サッカーに没頭できる、自分が何が必要なのかを俯瞰的に見られる、いわゆる「サッカー小僧」のような子、そして、親御さんが良くも悪くも芯を持っている家庭の子は、しっかり育ってプロになっているように思います。

末本亮太代表

小倉

芯を持っている親御さんというのは、具体的にはどのような親御さんになるのでしょうか？

イチロー選手や卓球の愛ちゃんの親御さんのように熱心な方もいれば、大谷選手のようにあまり表に出てこない親御さんもいるので、どれも正解だと思いますが、大切なのは、子供との良い距離感を保ちながらも、愛情を注ぐことだと思います。

末本亮太代表

セレクションで見ているところ

小倉

セレクションではどのような点を見ていますか？

小柄で体格的に劣っていても、将来性のある子を見落とさないようにしつつ、プレーの上手さだけでなく、自主性やリーダーシップ、周りに伝えようとする姿勢など、内面的な部分も重視しています。
また、所属チームの指導者の方に日頃のプレーや映像などを見せていただいたりと日常の姿も確認するようにしています。
ただ、セレクションは本当に難しいです。
なので、セレクションは将来的には無くし、スカウトのような形で週末の試合を見て、決められるようにしていきたいですね。

末本亮太代表

小倉

現状ではジュニアから上がってくる子と、外部から来る子の割合はいかがですか？

外部からの刺激はチームにとってプラスになるので、学年によっても違いますが、大体、内部の子が半分、外部の子が半分くらいです。

末本亮太代表

ジュニアユースのチームの選び方

小倉

ジュニアユースのチームを選ぶ際のアドバイスはありますか？

受験に関してはよく調べるのに、サッカーになるといきなり強豪チームを選びがちですが、そうではなく、どんな指導者がいて、どんなサッカーをして、どんな環境なのかを、もっとしっかり調べてほしいと思います。
実際に見学に行くなど、時間をかけて選んでほしいです。

末本亮太代表

SNSの発信に関して

小倉

末本さんは積極的にSNSで発信されていると思いますが、指導者も発信していくべきだと思いますか？

うちのチームはサッカーチームとしてSNS発信（ブログ）を始めたのは早い方だと思います。
コーチたちの活動や現場で起きていることを、まず保護者に知ってもらいたいと思って始めた結果、それが他のチームの指導者や保護者にも共感され、広まっていきました。
自分たちがやっていることや大切にしていることは、外に出さないと意味がないし、巻き込めないし、価値も生まれないですからね。
SNSの発達で、今まで繋がりのなかった人たち、海外の人たちとも繋がることができ、私自身も多くのことを得られたので、発信はしたほうが良いと思います。
また、一人で抱え込むより、発信することで、同じ悩みを持った人たちに伝わり、何かのヒントになったりとバタフライエフェクトが生まれ、日本のサッカー全体、指導者全体に良い影響を与え、改善に繋がるのではないかと考えています。

末本亮太代表

部活動の地域移行に関して

小倉

部活動の地域移行についてどう考えていますか？

先生の中には部活をやりたい方もいるので、そういった方には任せて良いと思います。
問題は場所です。
学校とグラウンドを切り離し、地域のNPOなどに委託し、午後の時間を活用することで、もっと部活動やスポーツができる環境になると良いのですが、現状は学校にクレームが行ってしまうことを恐れて、なかなか進んでいません。
法的な問題もあるかもしれませんが、学校と切り離し、先生でやりたい方にはある程度報酬を支払うようにすれば、状況は変わると思うんですけどね。

末本亮太代表

小倉

大豆戸FCさんでは地域移行に協力されているんですよね？

うちのクラブは中学校から委託を受けていますが、その背景には、他に引き受けてくれる団体がないという現状があります。
他の街クラブでは、生活を維持できるだけの収入を得られないため、手を上げられないんです。
ここの問題をクリアしないと、地域移行は難しいと思います。

末本亮太代表

小倉

地域移行の報酬がボランティアに近い価格になっているという話も聞きますしね。

うちが、7年前に会費を上げたことで多くのクラブの状況は多少改善しましたが、それでも、スポーツにお金を払うという意識はまだ低いと思います。
地域少年団から中学校に進学した子供を持つ保護者は、高いお金を払ってまで部活を続けさせようとは思わないかもしれないので、そこが難しいところです。

末本亮太代表

今後の目標

小倉

現在20周年を迎えられていますが、今後の目標はありますか？

今後は女子サッカーやユース等、まだ取り組んでいない分野にも挑戦し、活動の幅を広げていきたいです。
そして、私たちが大切にしていることを、他の地域や団体とも共有し、地域の子どもたちをしっかり育てていきたいと考えています。

末本亮太代表

⚽️インタビュー音声