埼玉県草加市を中心に活動している1986年に設立された草加ジュニアFC。
チームデータ及び須田龍一ヘッドコーチのインタビューをご覧ください。

目次

• 1 チームデータ
• 2 指導者インタビュー
  • 2.1 須田龍一コーチの選手歴・指導歴
  • 2.2 草加ジュニアFCのチームコンセプト
  • 2.3 草加ジュニアFCのストロングポイント
  • 2.4 指導する上で心掛けていること
  • 2.5 クラブチームと部活動の違いやそれぞれの良さ
  • 2.6 中学3年間で伸びる子の特徴
  • 2.7 反抗期・思春期の子供との向き合い方
  • 2.8 サッカーと勉強の両立
  • 2.9 ジュニアユースのチームの選びかた
  • 2.10 小学生時代に身につけたほうが良いこと
  • 2.11 勝利至上主義に関して
  • 2.12 好きなサッカー選手
  • 2.13 好きな指導者
  • 2.14 今後の目標

チームデータ

⚽️基本情報

【住所】
埼玉県草加市金明町487-5
【練習場所】
草加市立新田小学校
草加市立新田中学校
草加市営瀬崎グランド
【練習日時】
＜U15＞
(火・木・金)19時～21時
(土・日・祝)練習試合、大会等
＜U14＞
(火・木・金)19時～21時
(土・日・祝)練習試合、大会等
＜U13＞
(火・木・金)19時～21時
(土・日・祝)練習試合、大会等
【電話番号】048-940-0401
【チームホームページ】
http://soka.sc/u-15
【設立年度】1986年

⚽️費用

【入会金】15,000円
【年間費】5,000円
【ユニフォーム代】75,000円
【月謝】12,000円
【合宿費】45,000〜48,000円
【初年度総額】284,000円〜287,000円
【2年目総額】149,000円

⚽️チームスタッフ

【ヘッドコーチ】須田 龍一
(選手歴)
1.埼玉栄高校
2.日本体育大学
(指導歴)
1.草加ジュニアFC

【コーチ】中西 竜志
(選手歴)
1.立教新座高校
2.立教大学
(指導歴)5年

【コーチ（B級）】鈴木 克治
(選手歴)
1.東海大学

【GKコーチ】井戸向 啓太
(指導歴)
1.花咲徳栄高校
2.平成国際大学
(指導歴)4年

⚽️進路

【抜粋】
青森山田高校
山梨学院高校
佐野日大高校
矢板中央高校
聖和学園高校
北陸高校
駿河台高校
保善高校
帝京高校
修徳高校
関東一高

指導者インタビュー

インタビューに練習会場に向かうと走って迎に来て頂き、帰りもお見送りまでして頂けたとても礼儀の正しいチーム。
子供たちもとても明るく、子供たちにはインタビューがないことを伝えると落胆していました（笑）
そんな明るく礼儀正しいチームを率いる普段は中学の教師をされている須田龍一コーチののサッカー観・指導論をご覧ください。

小倉

本日はお忙しいところお時間を頂きましてありがとうございます！
チームのことや須田さんのことを色々とお聞かせ頂ければと思いますので、宜しくお願いします。

こちらこそ宜しくお願いします。

須田龍一コーチ

須田龍一コーチの選手歴・指導歴

小倉

まずは選手歴・指導歴をお伺いしてもよろしいでしょうか？

サッカーを始めたのは小学3年生からで、中学はここ（草加ジュニアfc）に所属していました。

須田龍一コーチ

小倉

OBでいらっしゃるんですね。

はい、そうです。
そのあとは、県内の埼玉栄高校に進学して、大学は日本体育大学となります。

須田龍一コーチ

小倉

埼玉県民のスポーツエリートの典型的なコースですね（笑）
指導者としてはいかがですか？

指導者のスタートもここで、大学自体からなので指導者歴もかれこれ10年以上になります。

須田龍一コーチ

小倉

生粋の草加ジュニアスタですね(笑)

草加ジュニアFCのチームコンセプト

小倉

続いて、チームコンセプトを教えて頂いてもよろしいでしょうか？

高校年代で通用するように『個を育てる』事ですね。
例えば技術であればドリブルだったり、戦術であれば数多くのパターンを身に付けさせるように指導しています。

須田龍一コーチ

小倉

中学年代からいろいろなパターンを入れておいたほうが高校年代では有利なんでしょうか？

それは絶対に入れておいたほうが有利だと思います。
ちなみに、いろいろなパターンを知っているからという理由ばかりではないと思いますけど、うちでスタメンで試合に出ていなかった子が高校でレギュラーを取るケースなんかも出てきているんですよ。

須田龍一コーチ

小倉

それはすばらしいですね。

もちろんうちでは気付かなかったり伸ばして上げられなかった才能を、高校の先生方が伸ばしてくれているからというのが大きいとは思いますけど、ただ、どの監督の下でも、どの戦術でも、自分を表現できるようになってほしいと願っていますので、そのためにいろいろなパターンを学ばせるようにしています。

須田龍一コーチ

小倉

たしかに、一つの形しか知らずに他の形では輝けないみたいな選手もいますもんね。

はい。
なので、うちではポジションも固定はしてないですよ。

須田龍一コーチ

小倉

なるほど。
他のポジションの選手の気持ちが分かるのと、そうでないのとでは全然違いますもんね。

草加ジュニアFCのストロングポイント

小倉

草加ジュニアFCのストロングポイントを教えて頂いてもよろしいでしょうか？

いろいろありますけど、まずは指導者が多いということですかね。
学校の教師が私以外にもいて普段は他で働いているので、指導者の人数が多くても経営が成り立つですんよ。

須田龍一コーチ

小倉

須田さんって学校の教師だったんですね！？

はい、そうです。
見えないですか？

須田龍一コーチ

小倉

（はい、見えないです…）
いえ、ぜんぜんそんなことないです。
教師ぽいです。
指導者の人数が少ないチームだと、サブ組まで目が行き届かないって言いますしね…。

そこでいうと、うちはレギュラーもサブも全く同じ練習内容ですし、試合にもなるべく分け隔てなく出しています。

須田龍一コーチ

小倉

すばらしいですね！
ストロングポイントはいろいろあるとの事でしたが、他には何かありますか？

あとは、遠い選手だと宮代からも来てくれているので、少年団の関係者や親御さんが、草加ジュニアFCに入れば間違いないと思ってくれている証拠だと思うので、そこはありがたいですし、ストロングポイントだと言っても良いのかなと。
正直、ここを選択する前に他のジュニアユースのチームをいくつも通過してきている訳ですからね(笑)

須田龍一コーチ

小倉

たしかに(笑)
そういった外部のサッカー関係者の方からも評価されるって嬉しいですね。

そうですね。
あと、内部でも、僕も含めてうちのコーチ陣は草加ジュニアFC出身者が多いですし、社会人のトップチームもあるんですけど、そこで活躍している出身者もいるので、「また戻ってきたいと思えるチーム」なのかなと。
なので、そこもストロングポイントですかね。

須田龍一コーチ

指導する上で心掛けていること

小倉

指導する上で心掛けていることはありますか？

大前提として、「サッカーを嫌いにさせない」というの心がけています。

須田龍一コーチ

小倉

すばらしいですね。
具体的に「嫌いにさせない」ために心がけていることはありますか？

例えば、罰走をさせないとか、単調な筋トレをさせないとかですね。

須田龍一コーチ

小倉

たしかに強制されたら嫌いになりそうですね（笑）

他には13歳〜15歳の大事な時期の子供たちを預かっているので、「挨拶」「礼儀」といったしつけの面や、「自立心」「向上心」といった精神面も気を付けて見るようにしています。

須田龍一コーチ

小倉

人格形成の部分も大事にされているんですね。

そうですね。
普段中学校の教員をやっているので、職業病というかそういうところも気になるんだと思います。

須田龍一コーチ

クラブチームと部活動の違いやそれぞれの良さ

小倉

中学校の教師をされている須田さんにぜひ聞きたいんですが、クラブチームと部活動の違いやそれぞれの良さは何だと思いますか？

部活にはやはり費用の面でのメリットがありますよね。
ただ、クラブチームにはサッカーの競技力を向上させたいという子供たちが集まってきていると思うので、部活より質が高いトレーニングを提供するのがクラブチームの務めだと思いますし、現にそれは実現できているのかなと思います。

須田龍一コーチ

小倉

たしかにそうですね。
練習環境や内容ひとつ取っても違いますもんね。

はい。
ただ、僕は部活でも教えているんですけど、部活だと一緒にいる時間も長いので、先ほどの人格形成の話ではないですけど、そういう部分は部活が優っていますよね。

須田龍一コーチ

小倉

なるほど。

ただ、部活動は週に何回休みを入れなくちゃダメとか規制されてきているので、そういうことを考えると本当に上を目指したい選手・本気でサッカーをやりたい選手はクラブチームが良いんじゃないのかなとは思います。

須田龍一コーチ

中学3年間で伸びる子の特徴

小倉

中学3年間で伸びる子に特徴はありますか？

それは絶対に真面目な子ですね。

須田龍一コーチ

小倉

真面目とはどういった面ででしょうか？

どんな話にもしっかりと聞く耳を持つ素直な心ですね。
自分の意思とは違うことを言われても、それを聞いて試している子は、1・2年生の時はレギュラーではなくても、3年生の大事な時期には大概出てきますからね。

須田龍一コーチ

反抗期・思春期の子供との向き合い方

小倉

中学年代の子供たちの向き合い方で悩まれている親御さんも多くいると思いますが、そのあたりはどのようにしたら良いんでしょうか？

どんなに反抗してきても、寝る場所・ご飯の提供だけはしっかりしてあげてほしいですね。
それ以外の部分ではクラブチームでも協力できる部分があると思うので、最低限の『衣食住』の提供だけはしてあげてほしいなと思います。

須田龍一コーチ

小倉

変に過保護にならずに、必要最低限のことをしてあげれば良いんですね。
ちなみに、どのような部分で協力はしていただけるんでしょうか？

プレイを見れば学校や家庭で何かがあったんだろうなというのは何となくわかるので、異変を察知したら子供たちとコミュニケーションを取って、何か問題が発見できた場合には保護者にすぐに連絡するようにしています。

須田龍一コーチ

サッカーと勉強の両立

小倉

こちらも心配される親御さんが多いんですが、勉強とクラブチームの両立は可能だと思いますか？

それは可能だと思います。
時間がないのは始めから分かっているので、ここに通う電車の中で教科書や単語帳を見て勉強している子もいますし、隙間時間を使いながら工夫してやれば良いのかなと思います。

須田龍一コーチ

小倉

仰るとおりですね。

あとは、うちは中学1年生のときから通知表を提出させていて、あまり成績が芳しくない子はテスト前の休みを多くしていますね。

須田龍一コーチ

小倉

サッカーだけやりたい子供には苦行ですね(笑)

ただ、公立高校の進学にはサッカーはほとんど関係ないですし、私立も最近厳しくなってきいて、いくらサッカーが上手くてもオール3以上じゃないとダメな高校も出てきてますからね。

須田龍一コーチ

小倉

そうなんですね。
ちなみに、高校の進路の相談にも乗って頂けるんでしょうか？

もちろん。
中学3年時の合宿の時に僕と3年生の監督と子供たちで面談をして、進路決定するようにはしています。

須田龍一コーチ

小倉

そこまで手厚く相談に乗って頂けるんですね。
ちなみに、私立ですとどのような学校に進学されていますか？

埼玉栄高校には昨年6人入学していて、他には花咲徳栄高校ですとか、今年は青森山田高校や聖和学園を受ける選手もいます。

須田龍一コーチ

ジュニアユースのチームの選びかた

小倉

今ジュニアユースのチームっていろいろなチームがありますけど、どういった観点でチームを選んだら良いと思いますか？

重きをどこに置くのかを決めることが大切じゃないですかね。
例えば、試合に確実に出れそうなチームとか、頑張れば試合に出れそうなチームとか、現段階では自分のレベルでは試合に出れそうになくてもチャレンジするのかとか、そこをしっかり決めることじゃないですかね。

須田龍一コーチ

小倉

だとすると、試合は見たほうが良いですね。

はい。
あとは練習も見てほしいですね。
その際には指導者もそうですけど、選手を見てほしいです。
どんな表情でプレイしてるのかとか、選手同士でどんな話をしてるのかとか。

須田龍一コーチ

小倉

たしかに。
監督・コーチは余所行きかもしれないですけど（笑）、選手はさすがに中学生なんで素の部分が出ちゃいそうですもんね。

そうですね。

須田龍一コーチ

小倉

先ほどのチーム選びの際にどこに重きを置くかという話に戻ってしまうんですけど、確実に試合に出れるチームを選ぶべきなのか、それとも少しでも可能性があるのであれば強豪チームに選ぶべきなのかという二択だと、須田さんご自身の見解はどうですか？

難しいですねー。
僕個人の見解としては、中学は強豪チームに入ったほうが良いと思います。
ただ、高校は確実に試合に出れるチームに入ったほうが良いと思いますけど。

須田龍一コーチ

小倉

それはどうしてですか？

可能性の問題で、中学3年間って高校より伸びる期間だと思うので、強豪チームで切磋琢磨することでより伸びると思いますし、人の目にもとまりやすくなるので良いのかと思います。
ただ、高校生になっちゃうと、技術的な部分は今まで培ったものしか出せないですし、現に出れるチームに行ったほうが良いんじゃないっていう進路指導はしています。

須田龍一コーチ

小倉

なるほど。
そういうことなんですね。
ちなみに、ある一定のレベルまで到達するとそこまで実力差ってないと思うんですけど、その中で使われる選手とそうでない選手の違いってなんだと思いますか？

高校の話ですか？

須田龍一コーチ

小倉

はい。

やっぱり高校の先生は何かに突出している選手を好みますよね。
ただ、高校では何かの突出って必要だとは思うんですけど、中学ではうちはそこまで必要ではないと思っていて、それよりは色々なポジションを経験してひきだしを増やして、その上で自分のスペシャリティを見つけて身に付ければ良いのかなと思います。

須田龍一コーチ

小学生時代に身につけたほうが良いこと

小倉

小学年代で身につけたほう良いことはなんだと思いますか？

蹴る部分は別に良いんですけど、止める技術は絶対に身につけたほうが良いですね。
ただ、どうしても勝ちたい想いが強いと基礎的な部分って蔑ろになりがちなんですけど、そこはうちのジュニアのチームもそうですけど、身につけさせてほしいですよね。

須田龍一コーチ

勝利至上主義に関して

小倉

育成年代の勝利至上主義に関して賛否両論がありますけど、どう思いますか？

そこは問題ですよね。
うちの場合は、1年生は全員出してますし、3年生も8月の段階ですが全員出てると思いますよ。
ちなみに、練習試合ではなくて公式戦です。

須田龍一コーチ

小倉

やはり練習試合と公式戦では違いますか？

はい。
緊張感からしても違うので、なるべく多くの公式戦を経験させてあげたいなと考えています。

須田龍一コーチ

好きなサッカー選手

小倉

ちょっと変化球の質問になりますが、好きなサッカー選手を教えて頂いても良いですか？

それはやっぱりキング・カズですかね。
カズを見てカズダンスをしたくて、サッカーを始めましたから（笑）

須田龍一コーチ

小倉

あの当時は体育のサッカーでもゴールを決めると、みんなカズダンスを踊ってましたよね（笑）

そうですよね。
あとは、真面目な話をすると「燃え尽きるまでサッカーをやる」っていうスタンスが好きなので、子供たちにはカズと同じように完全燃焼するまでサッカーを好きで続けてほしいなと思います。

須田龍一コーチ

好きな指導者

小倉

好きな指導者・尊敬する指導者はいますか？

うちの出身者でもあるんですけど、中央学院大学でコーチをされている中村潤吉さんは尊敬してますね。

須田龍一コーチ

小倉

どういった点を尊敬されているんでしょうか？

住友金属工業で初代監督も務めていたんですけど、「止める・蹴る」の基本的な部分を大切にされていて、更にその上で最新の指導論を取り入れている方なので、そういった基本を大事にしながら、柔軟性を持って勉強し続ける姿勢は見習いたいなと思っていますし尊敬しています。

須田龍一コーチ

今後の目標

小倉

それでは最後に今後の目標をお聞きしてもよろしいでしょうか？

関東大会には10年以上出場していないので、関東大会出場が目標になります。

須田龍一コーチ

小倉

いまは2回チャンスがあるんでしたっけ？

そうですね。
高円宮杯と日本クラブユース選手権の2回になります。
ただ、現実的に出場枠の多い日本クラブユース選手権を目指したいなと思います。

須田龍一コーチ

小倉

そうなんですね。
ぜひぜひ頑張ってください！

ありがとうございます。
あとはリーグ戦に関しても、今年の3年生に頑張ってもらってカテゴリーを上げたいですね。

須田龍一コーチ

小倉

3年生の置き土産に期待ですね。
そちらもぜひ頑張ってください。
本日は練習中にも関わらずありがとうございました。

いえいえ。
こちらこそこんな時間にお越し頂きましてありがとうございました。

須田龍一コーチ