神奈川県川崎市を中心に活動している2009年に設立されたAC等々力。
チームデータ及び指導者インタビューをご覧ください。

目次

• 1 チームデータ
• 2 指導者インタビュー
  • 2.1 選手歴・指導歴
  • 2.2 チームコンセプト
  • 2.3 指導をする上で心掛けていること
  • 2.4 勝利至上主義に関して
  • 2.5 進学サポート
  • 2.6 セレクションで見ているところ
  • 2.7 ジュニアユースのチームの選び方
  • 2.8 レギュラーとサブ組に関して
  • 2.9 サッカーと勉強の両立に関して
  • 2.10 印象に残っている選手
  • 2.11 今後の目標

チームデータ

⚽️基本情報

【住所】
神奈川県川崎市中原区宮内4-19-27
ビレッヂハウス102号室
【練習場所】
等々力第一サッカー場
等々力第二サッカー場
東住吉小学校校庭・体育館
中原小学校体育館
高津中学校校庭等など
【練習日時】
＜U15＞
(月・火・金)18時30分～20時30分
(土・日・祝)練習試合、大会等
＜U14＞
(木・金)18時30分～20時30分
(土・日・祝)練習試合、大会等
＜U13＞
(木・金)18時30分～20時30分
(土・日・祝)練習試合、大会等
【電話番号】044-819-6606
【チームホームページ】
http://www.actodoroki.net/?p=ti&tid=20
【設立年度】2009年

⚽️費用

【入会金】4,400円
【年間費】8,800円
【ユニフォーム代】90,000円前後
【月謝】12,000円(税込)
【合宿費】30,000円程度
【初年度総額】40万前後
【2年目総額】30万前後

⚽️チームスタッフ

【代表】斉藤 公秀
(指導)
厚生労働省健康運動指導士
日本サッカー協会公認D級ライセンスコーチ
4級審判員

【総監督】原田 孝一郎
(指導)
日本サッカー協会公認C級ライセンスコーチ
4級審判員
小学校教員免許状
高等学校教諭1種免許状(保健体育)
中学校教諭1種免許状(保健体育)
Cカード(ダイビング)
英検3級
現在、法政二高サッカー部コーチを兼任
川崎市4種トレセンスタッフ
中原区トレセンチーフ

【U14担当】松川 和弘 
(指導)
日本サッカー協会公認D級ライセンスコーチ
4級審判員
普通免許二種
前所属:大豆戸FC
AC等々力創設時スタッフ

【U13担当】永元 郁真
(指導)
日本サッカー協会公認B級ライセンスコーチ
4級審判員
高等学校教諭1種免許状(保健体育)
中学校教諭1種免許状(保健体育)
Cカード(ダイビング)
障害者スポーツ指導員初級
スキー3級
中原区トレセンスタッフ
川崎アカデミー強化スタッフ
前所属:横浜F・マリノス スクールコーチ

⚽️大会実績

(2019年度)
川崎市中学生大会(1年生大会)優勝
(2021年度)
クラブユース選手権神奈川県大会ベスト16

⚽️進路

日本航空（山梨県）
星槎国際湘南（神奈川県）
多摩大学目黒（東京都）
日体荏原（東京都）他

指導者インタビュー

ジュニアのトレセンコーチから法政2高(法政大学第2高等学校)での指導まで、幅広い年代を指導されている原田孝一郎監督。
指導者は個性は誰しもが持っていると認識して、その個性を尖らせてあげることが大切だと仰います。
そんな原田監督のサッカー観・指導論をご覧ください。

小倉

本日はお忙しいところお時間を頂きましてありがとうございます！
チームのことや原田さんのことを色々とお聞かせ頂ければと思いますので、宜しくお願いします。

こちらこそ宜しくお願いします！

原田孝一郎監督

選手歴・指導歴

小倉

ホームページを拝見させていただいて、原田さんの大体のご経歴は存じ上げているんですけど、改めて原田さんの選手歴をお伺いしてもよろしいでしょうか？

僕は出身は埼玉県で、小学1年生から少年団でサッカーを始めて、中学は狭山ジュニアユースでプレーしていました。
ちなみに、兄が1期生で僕が3期生になります。

原田孝一郎監督

小倉

埼玉県出身でいらっしゃるんですね。
狭山ジュニアユースさんにはジュニアユースナビにも出ていただきました。

そうですよね。
見させていただきました。

原田孝一郎監督

小倉

ありがとうございます。
高校はどちらでサッカーを続けられたのでしょうか？

農大三校（東京農業大学第三高等学校）です。

原田孝一郎監督

小倉

こんなことを言うと失礼かもしれませんが、農大三校がすごく強い時期がありましたけど、その時期でしょうか？

自分の代は新人戦でベスト8とか16とかそんな感じでした。

原田孝一郎監督

小倉

ちょうど強い時期にサッカー部に所属されていたんですね。
原田さんは試合に絡んだりはされていましたか？

高1のときにブラジルに行かせてもらえたんですけど、そこですごく自信を付けて帰ってこれたので、そこからはAチームに上げてもらえて試合に絡んでいました。

原田孝一郎監督

小倉

すごいですね。
ブラジルに行かれたのは高校がそういう取り組みをされていたんですか？

そうです。
今もやっているかはちょっと分からないですけど、高校が斡旋していました。

原田孝一郎監督

小倉

高校卒業後のご経歴をはいかがですか？

日体大でサッカーを続けて、大学を卒業後は川崎市にある法政2高(法政大学第2高等学校)でコーチを始めて、今でも兼任しています。

原田孝一郎監督

小倉

今でも兼任されているんですね。
指導者になろうと思ったきっかけは何かありますか？

大学3年生の頃から日体大の近くにあった町クラブでコーチをしていましたし、元々サッカーが好きというか、サッカーしか好きではなかったので(笑)、なるべくしてなったという感じです。

原田孝一郎監督

小倉

サッカー以外の仕事は考えられてなかったんですね(笑)
法政2高では教師をやりながらコーチを始めたのでしょうか？

いいえ。
教員免許は小・中・高と全部持っているんですけど、教師としてではなく、いわゆる外部コーチとして携わっています。

原田孝一郎監督

チームコンセプト

小倉

続いて、AC等々力さんのチームのコンセプトを教えていただいてもいいでしょうか？

代表の斉藤も法政2高出身で、法政2高の女子の監督をしていたんですけど、その中で、女の子がサッカーをやり続ける環境がないということに問題を感じて元々はスタートしたチームなんですよ。
それなので、川崎市中原区という地に根ざして男女問わず『地域に必要とされるクラブになる』というのがコンセプトというかチームの方針となります。

原田孝一郎監督

指導をする上で心掛けていること

小倉

指導をする上で心掛けていることをお伺いしても良いでしょうか？

中学生は厨二病とか言われる心が大人に向かうために変化するファーストステップの時期だと思うんですけど、変に殻に閉じこもって自分を隠すのではなくて、自分を表現しなさいといつも言ってますね。

原田孝一郎監督

小倉

最近の子たちはおとなしそうな印象を受けますし、大人が意識して伝えていかないといけないのかもしれませんね。

そうですね。
あとは、子供たちが高校生になったときにどんな選手になるかということを見据えて、指導しなくてはいけないなというのを昔よりも思うようになっていて、要は、1人の1人の個性を見極めて、高校が最終ステージという子も多いので、その最終ステージでどういう活躍ができるのかといったところを考えて指導するようにしています。

原田孝一郎監督

小倉

個性を見つけてあげるということですね。

そうですね。
気付かせてあげるという感じでしょうか。

原田孝一郎監督

小倉

なるほど。
原田さんはトレセンのコーチもされているのでお伺いしたんですが、最近多くの指導者の方が昔に比べると個性のある子が減ってきていると仰るんですけど、その辺りはどう思いますか？

ジュニアユースではなく、ジュニアのトレセンコーチですけど、個の捉え方だと思いますけどね。
多くの方の言っている個かどうかは分からないですけど、個性は1人1人あると認識するべきだと思っていて、例えば性格も個性だと思いますし。

原田孝一郎監督

小倉

だからこそ気付かせてあげることが大切なんですね。

ドリブルでもパスでも良いんですけど、個を尖らせてあげることがとても大切で、手足が長い子にはそのアドバンテージを活かせるようなボールのキープの仕方やターンの方法を教えてあげるとか、そういった指導が大切なんじゃないかなって思っています。

原田孝一郎監督

小倉

既に持っている個性を伸ばすということですね。

指導者が例えば「ドリブル」という個を掲げて、それに子供を合わせることは僕は違うんじゃないかなと思っているので、そういった意味での個という概念はないというか、逆に考えないようにしています。

原田孝一郎監督

勝利至上主義に関して

小倉

最近育成年代の勝利至上主義に関していろいろと言われていますが、そのあたりはどう思われますか？

言葉を選ぶのがとても難しいんですけど、サッカーという枠では勝利を目指してチームを勝たせられる選手が良い選手であって、それでいくと良い指導というのは敵わなかった相手に勝てるように指導することだと思いますし、試合をする以上は勝利を目指すのが普通だと思いますので、他から見ればそれが勝利至上主義に見えてしまうかもしれませんよね。

原田孝一郎監督

小倉

そもそもサッカーは勝利を目指すスポーツですもんね。

そうなですよ。
プレーの1つ1つがゴールに近付くように教えていますからね。
サッカーはドリブルだと言っている人も結局はそういうことだと思いますよ。

原田孝一郎監督

進学サポート

小倉

先ほど高校年代が本番になる子が多いということでしたが、進学に関してチームで何か取り組まれていることはありますか？

先ほどお伝えしたように女子のチームが先にあって、日本一になった高校にも選手を輩出していてそれなりに実績は残しているので、ジュニアユース自体はまだまだ歴史が浅いんですけど、進学にはあまり苦労はしていないです。

原田孝一郎監督

小倉

これまで積み上げてきた歴史がものをいっているんですね。

あとは選手が一生懸命に頑張ってくれて、高校からお声を掛けていただくことも増えてきましたし、1人1人が活躍できることを目指しているので、強豪校や有名校には囚われずに、その子が1番活躍できるところを全力で探して、3者面談もたくさんやっています。

原田孝一郎監督

セレクションで見ているところ

小倉

子供も保護者も気にされている点になるんですけど、セレクションではどういったところを見ていますか？

基本的には現時点の能力ではなく将来性を大切にしています。
我々はジュニアの指導もやっているので、ジュニアから上がってくる子がまず決まって、その後にセレクションを始めることになるので、そうなると選ぶ選手のタイプも必然的に決まるので、どんなチーム作りをしていくべきかというところを考えて、選手を選ばせていただいています。

原田孝一郎監督

小倉

まずは現有戦力を分析されて、足りないパーツを補っていく感じなんですね。

1番悩むのが早生まれの子で、ちゃんと見てあげないといけないなと思っていて、早生まれで一生懸命にその学年に付いて行った子は頑張り屋な子が多いので、そういう子を見逃さないようにしないといけないって最近はより思いますね。

原田孝一郎監督

小倉

早生まれのプロのサッカー選手は少ないっていう統計も出ていますし、日本のサッカー界のためにも必要なことですよね。

はい。
結局、自分たちは選ぶ側だという気持ちになってしまうと、どうしても奢りからくる雑さが出てしまこともあると思うので、最終的にはコーチが何人かで客観的な目で見て、将来性も加味して判断するようにしています。

原田孝一郎監督

小倉

今はジュニアから上がってくる子は何人くらいいるんですか？

毎年10名くらいですね。

原田孝一郎監督

小倉

1学年何人くらいいらっしゃるんですか？

30人くらいです。
僕たちの場合は誰でも自由に上がれる訳ではなくて、例えば外から入ってくる子たちのレベルより明らかに劣っている場合は、本当は一緒にやりたいんですけど、入って苦しむ姿を見たくないですし、誘うことはしないようにしています。

原田孝一郎監督

小倉

それが本当の優しさですよね。

やっぱりレベルが揃っている中で切磋琢磨することが大事になってくると僕は思っているので、ジュニアを卒団する際は、ジュニアのコーチが、ときには、「君は違うチームにいったほうがきっと成長できると思うよ！」と言うこともありますし、そういった相談やアドバイスは今後も続けていきたいなと考えています。

原田孝一郎監督

ジュニアユースのチームの選び方

小倉

今の話と通じるものがあるんですけど、中学年代のチーム選びに迷われているご家庭も多いと思うんですが、どういった観点でチームを選んだほうがいいと思いますか？

先ほども申し上げましたが、活躍できるということが1番だと思いますけど、もしかしたら、チーム内で最初は下のほうでも、しがみついて必死に頑張れる子だったらチャレンジしてみても良いと思いますし、その見極めがとても大事になるのかなと思います。

原田孝一郎監督

小倉

メンタルが強い子だったら、背伸びしてみても良いっていうことですね。

あとは、質問からズレてしまいますが、本来はセレクトする側は落としてしまった選手から要望があれば、その理由には全部答えないといけないと思うんですよ。

原田孝一郎監督

小倉

AC等々力さんでは答えられているんですか？

メールでも電話でも良いので、聞いてきてくださいと伝えたところ、20人くらいから問い合わせがあったので、今後どのようにしていくかは模索中ではあるんですけど、今のところは答えています。

原田孝一郎監督

小倉

そこを答えていただけると納得感があって良いですね。

納得感というところでいくと、うちはセレクションだけではなくて、練習会を6回くらいやっていて、必ず練習を体験してもらって、良いと思わなければ受けないでくださいというスタンスなので、練習の雰囲気や指導方法もチーム選びには欠かせないと思いますよ。

原田孝一郎監督

小倉

それはお互いにズレがなくていいですね。

クラブチームの恐ろしいところは1度入ってしまうと、なかなかチームを変えることはできないですからね。
うちは追加のセレクションはやっていますけど、そういったクラブはなかなか少ないですし。

原田孝一郎監督

小倉

最近、育成年代でも移籍はもっと活発化したほうがいいんじゃないかという意見もありますけど、追加でセレクションをやられているということは、原田さんは賛成でいらっしゃいますか？

僕は大賛成ですね。
自由に選べないことのほうが異常なので。

原田孝一郎監督

レギュラーとサブ組に関して

小倉

同じようなレベルの選手が集まっていたとしても、レギュラーとサブ組というのは出てきてしまうと思いますが、レギュラーとサブ組の入れ替えに関してはいかがでしょうか？

入れ替えをあえてやるということはしないです。
ただ、トレーニングはみんなで一緒にやっていますし、試合にもみんなで一緒に行くので、とくにレギュラーとサブをそこまで分けているわけではないです。

原田孝一郎監督

小倉

レギュラー組とサブ組が別行動になっている訳ではないんですね。

ただ、その子が活躍できるというのを大切にしているので、1学年下のチームに混ざることもしていますし、サブの子を思いきって起用して、自信を失ってそのままフェードアウトしてしまうこともあるので、そこは慎重に見極めるようにしています。

原田孝一郎監督

小倉

良かれと思って、抜擢することにもリスクがあるんですね。

セカンドチームの子をスタメンで起用するときは1番気を遣っていて、自信を失うようなシチュエーションや相手のときには起用しないようにしています。

原田孝一郎監督

小倉

なるべくプレッシャーの少ないシチュエーションで起用されるんですね。

もちろん失敗はあってもいいんですけど、この年代で耐え切れないほどの挫折をさせるわけにはいかないですからね。

原田孝一郎監督

サッカーと勉強の両立に関して

小倉

クラブチームは部活と比較すると忙しいので、勉強とサッカーの両立は可能かどうかを気にされる保護者の方も多いんですけど、勉強との両立に関してAC等々力さんとして何か取り組まれていることはありますか？

僕がやっているのは3者面談のときに、目指している志望校に必要な成績を話をしてあげるくらいですかね。
以前は勉強会を開催しようかどうかを考えたこともありましたけど、うちはサッカーのクラブチームだよなぁと思って。
ただ、耳を傾けて、目標設定は一緒にできるだけしてあげたいなって考えています。

原田孝一郎監督

印象に残っている選手

小倉

今まで原田さんのサッカー人生の中で印象に残っている選手はいますか？

僕の兄がプロになっているので印象には残っていますね。

原田孝一郎監督

小倉

お兄さんがプロなんですね！
勉強不足で失礼致しました。

そうなんですよ。
最後はアメリカでやっていましたけど、38才くらいまでやっていたんじゃないかな。

原田孝一郎監督

小倉

どちらのチームでプレーされていたんですか？

桐蔭学園を卒業して横浜F・マリノスに入って、J1からJ3まで様々なチームで経験をして、その後にアメリカで10年くらいプレーして、今は大宮アルディージャの強化部で働いています。(2021年4月現在)

原田孝一郎監督

小倉

すごいご経歴ですね。
子供たちに身近にいたお兄さんの話もしてあげることができて良いですね。

そうですね。
兄はこうだったよって、一方的に喋ってあげるだけですけどね(笑)

原田孝一郎監督

今後の目標

小倉

最後に今後の目標や夢をお伺いしても良いですか？

チームとしても指導者としてもそうですけど、多くの人に価値を知ってもらって、更に価値を高めていきたいというのが夢というか目標です。

原田孝一郎監督

小倉

原田さんが考える価値ってなんでしょうか？

シンプルに言うと多くの人に必要とされることですね。
より多くの人がうちのチームやうちのコーチたちを選びたいと思ってもらえるように、日々励んでいきたいと思います。

原田孝一郎監督